四十九日の法事にふるまうお食事、お斎は歴史的には僧侶たちがする食事のことを指していましたが、現代では法事の際にふるまわれる食事全般を指します。
今回の記事では、お斎として出されるものや、また法事について詳しくご紹介します。
法事の後で食事会にかかる時間
四十九日の法事後は、故人をしのんで参列者への感謝を述べるために食事がふるまわれるものです。
お食事会の流れとしては、まず施主による始まりの挨拶が行われます。
法事の参列者が会場に一堂に着席した後、四十九日法要に参加していただいた感謝と故人への思いを述べ、その流れで皆さんにお食事をすすめます。
年長者や故人と親しかった方に献杯の挨拶をさせていただき、その後、献杯します。
献杯の際の注意としては、杯を鳴り合わせてはいけないことです。
その後、黙祷を捧げます。
黙祷の後、食事を行います。
会食中は故人をしのんで静かに食事を行いましょう。
会食のお開きが近付いてきたら、引き出物を渡します。
そしてその後、終わりの挨拶を述べます。
ここまででだいたい2時間くらいが一般的です。
会食費について
四十九日の法事での会食は、一人一人の分がそれぞれに分かれているお弁当や仕出し膳が好まれています。
四十九日の法事は故人をしのぶ場であるために、わいわいと騒がしくなる立食形式や大皿から取り分ける形の料理は適していません。
そのため、それぞれに一人分で分かれている料理の方が良いと言えるでしょう。
四十九日での食事は、かつては僧侶と同じものであったことから魚や肉が使われない場合が大半でした。
しかし、現代では比較的自由なものが多くなってきています。
ただし、鯛や伊勢エビなどのおめでたい場で出されるような食材は出さないことがルールです。
注文する際に四十九日の法事での食事であることを先に伝えてそれらを避けることです。
一般的に会費は一万円前後となりますが、会場ごとに違うので確認しておきましょう。
食事会を行う場所について
四十九日の法事での食事は、かつては四十九日の法事が故人の自宅で行われることが多かったため、そのお宅でふるまわれることが一般的でした。
しかし、近年は法事専門の会場を借りて四十九日を行い、移動せずそのままその会場で食事を行うことが多くなってきています。
自宅に人を招いて法事を行う場合はその準備など非常に手間がかかり、また食事の準備についても気を使いますが、専門の会場を借りることでそれらの手間が軽減できるので、現代ではそちらの方が人気です。
またそのほかにも、お寺で四十九日の法事を行い、その近くのホテルや料亭などに会場を移して食事会を行うことがあります。
この場合は会場を参加者にとって遠すぎず、全員が行きやすい場所に設定することが必要です。
四十九日の法事で食事会のメニュー選び
四十九日の法事での食事で注意しておきたいのが、そのメニュー内容です。
鯛や伊勢エビなどの縁起のいい食べ物は四十九日では適していません。
しかし、ビールや日本酒といったお酒は用意しても大丈夫です。
かつては僧侶のための料理であったことから四十九日の食事では昔、肉や魚は使われていませんでしたが、現代では精進料理にこだわらない料理となっています。
参列者は大人から子どもまで幅広い世代の方がいらっしゃるため、誰の口にも合う懐石料理や日本料理の仕出し弁当などが好まれる傾向があります。
また、参列者の中でアレルギーがある方がいらっしゃる場合、事前にそれをお伺いしておいて会場でそれを抜いた料理を用意してもらうようにしましょう。
おわりに
四十九日の法事での会食では故人をしのび静かに語り合うことが目的となります。
そのため、それぞれにゆっくりと食事を進められる形式や会場選びなどが必要です。
参列者が故人のことを思い出しながら献杯し、そしてお互いにそれを語り合えるように施主はその場所を作ることが義務であると言えます。
今後法要を行う際には、以上のようなことに留意するように心がけましょう。