四十九日や一周忌などの法事を取り行う際には、会食のメニューも自分で考える必要があります。
これまで執り行った経験がないと適切なメニューを選べるのか不安になりがちですが、ポイントを押さえて選べばそれほど難しくはないでしょう。
法事の料理について
法事の際には親族や友人・知人が集まり故人を偲びながら会食をしますが、頭を悩まされるのがメニューです。
適切な料理を出せるのか、マナーはどうしようか悩まされるという人は多いでしょう。
一般的な法事の際に出す料理は、おもてなしの代表的なメニューであるお寿司や仕出し弁当です。
初七日などでは食材に魚を使うのは避けられるため、いなり寿司や巻き寿司になりますが、四十九日以降に行われる一周忌などの法要では海鮮ネタも使われます。
自宅で法事を行う際には、仕出し弁当も一般的です。
会食をしない場合でも折詰弁当などを、法事の参加者に手渡します。
その他には懐石料理なども法事では一般的とされており、状況に合わせてそれぞれで選ぶようになっています。
最近の傾向
初七日や一周忌などの法要でも仕出し弁当や懐石料理は一般的ですが、最近では古くからの習わしにとらわれずに提供する人も増えてきました。
むしろ料理の種類にこだわるのではなく、予算を先に決めてそれに合わせて選ぶのが最近の傾向となっています。
基本的に法事で参加者をおもてなしするメニューについては、マナーさえ守っていれば問題ありません。
そのためマナー違反になる食材を避けつつ、故人が好きだったものを食べながら偲ぶスタイルも増えつつあります。
またあまりにも豪勢な食事だと参加者も却って気を遣ってしまいますから、気兼ねなく食べられる予算で考えなければいけません。
最近は慣習に縛られず、基本的なマナーを守りながらその範囲内で選ぶのが傾向です。
法事の際の料理のタブーとは?
法事の料理では、いくつかのタブーがあります。
基本的なタブーはお祝い事を連想させる食材を使うことです。
例えば「めでたい」につながる鯛です。
豪勢な伊勢エビやお蕎麦などもタブーとされ、桃の花や桜の花びらも避けなければいけません。
お祝い事を連想させるのは、食材だけではありません。
紅白も日本ではお祝い事を連想させますから、盛り付けや配膳の際には赤と白を交互に並べるのは避ける必要があります。
もちろん食器や敷き紙にも、紅白が使われていないか確認しましょう。
その他にも法要には似合わない派手な金や赤の色使いも不適切とされていて、つながりを連想させる結びこんにゃくや回し切りした食材もタブーとされているので、使わないようにしましょう。
ご自宅で仕出しを利用する場合の注意点とは?
自宅で四十九日や一周忌の法事をするときに、多くの人が利用するのが仕出し弁当です。
業者に注文すれば法要に適した仕出し弁当を人数分届けてくれるので、最も楽な方法といえるでしょう。
自宅で仕出し弁当を利用する際には注意点がいくつかあり、その一つが在宅でないと受け取れないことです。
慌ただしいとつい忘れがちですが、必ず家族が受け取れるように手配してください。
仕出し弁当を出すときには、配膳の時間も考えなければいけません。
法要の参列者が多いとそれなりに時間がかかるので、ある程度の余裕を持って準備しましょう。
業者が宅配してくれるのは、あくまでもお弁当だけです。
お茶などの飲み物は自分で用意しなければいけないので、あらかじめ準備しておきましょう。
おわりに
法事の会食は難しいイメージがありますが、基本のマナーさえ守っておけば難しくありません。
専門の業者にお寿司や仕出し弁当を頼んでおけば適切なものを会食に準備できますし、手づくりをする場合もタブーについて知っておけば、マナー違反を犯すこともありません。
慣習を守りつつもマナーの範囲内なら問題ありませんから、かしこまりすぎずに準備しましょう。