法事・法要は年に1回、親族が集まって故人を偲ぶ大切な行事です。
食事をしながら故人の生前の思い出を語らい、互いの近況報告をする良い機会ともいえます。そこで今回は、法事で利用する仕出し弁当の選び方や食事内容について詳しく紹介していきます。
法事・法要を行う時期について
法事・法要を行う時期は、いつがいいかと正式には定まっておらず、それぞれの家で都合がいい日に行うものです。
一般的なものだと一回忌・三回忌・七回忌といった仏教が定める年忌法要に従うことになります。
この時、親族一同が集まって行うことになるので、すべての人々が集まりやすい時期に執り行うのが理想的といえます。
例えば、8月のお盆の時期だと、普段離れて暮らしている方も帰省されているので良い時期の1つです。
もし故人が亡くなった時期に合わせたいのであれば、夏ならお盆・春なら3月の連休に法事を営むと時期的には良いです。
なお、正月の三が日もお盆同様に親族が集まりやすい時期ではあるものの、法事には向かない日なので避けるようにしましょう。
法事・法要のお料理「お斎」とは?
「お斎」とは、法事・法要の席で出される料理のことを指します。
この言葉は仏教用語の「斎食」からきています。
本来の意味は正午や修行後の決まった時間に僧侶が食事をとることを意味していますが、日本では年忌法要が営まれたあとに親族ならびに僧侶が口にする精進料理のことを指すようになりました。
この「お斎」では席順が決まっており、参加者がどこに座ってもいいというものではありません。
座席の上座にあたる場所は僧侶で、その向かい側に施主が座るようになります。
この2人以外は故人と近しい方ほど下座に座りますが、昨今では「お斎」の時に家族同士で会話をするのが一般化しているため施主と僧侶以外は比較的自由な場所に座って会話と料理を楽しむ会食の時間になっています。
法事・法要で出されるお料理のメニュー
法事に出される食事のメニューは精進料理が基本ですが、最近では列席者に合わせた内容にする場合が増えています。
若年層が多く参加する場合は和食ではなく洋食スタイル、年配が多い場合は柔らかくて一口サイズに加工されたものが仕出し弁当やレストランの法要料理で提供されます。
ただし、伊勢海老や紅白の蒲鉾など「お祝い」を連想させる食べ物は避けるのが常識で、バイキングやケータリングも利用しない習わしです。
あくまでも、亡き人を偲ぶ席であることに重きを置くため食事内容に変化はあっても慣習の変化はありません。
一般的な食事の料金はおひとり約3,000円が相場で、食事をするお店に予算や参列者の平均年齢を告げれば、季節にあった内容で食事を用意してくれます。
仕出し弁当の利用がおすすめ
法事はご自宅で行うよりも、セレモニーホールを利用される方も増加しています。
ご自宅の場合なら精進料理を家で用意することも出来ますが、ホールだとそうはいきません。レストランに移動するのも手間が掛かりますが、こういう時は仕出し弁当を利用されるのが便利です。
仕出しの場合、指定した場所に配達されるのでホールから移動する必要もありません。
多くのセレモニーホールで法事利用の際は、業務提携されている仕出し弁当の利用をすすめてくるため担当者に食事の手配をお任せしても良いでしょう。
弁当といってもお膳で運ばれてくるため、レストラン等を利用されるのとほぼ変わらない形式の精進料理をいただくことが出来ます。
比較的値段も安いので、利用しやすいといえます。
おわりに
以上、法事・法要で利用する仕出し弁当の選び方でした。
レストランで食事をとると喪服姿のまま店内に入ることになり、一般の方々の視線が気になる場合もあるでしょう。
しかし、仕出しサービスを利用すればセレモニーホールやご自宅内でゆっくりと食事をすることが出来、ご家族同士や故人の思い出話に花を咲かせる時間も持てるので利便性に長けているといえます。